自費出版の疑問あれこれ⑤ 費用の差はなぜ生まれるのか
自費出版の疑問あれこれ、第5回は、費用の差について。現在、自費出版を行っている会社は、大手から中小、幅広く存在します。昨今では、これまで自費出版に力を入れていなかった大手出版社も、随分宣伝もしていますし、ネット検索でも上位の方に登場しています。いわば、自費出版界の構造が変わってきているといえます。
それに伴い、各社によって、費用の差が歴然としてきました。簡単にいえば、大手の価格は百万円単位が基本。中堅、中小となるにつれ、価格は下がっていきます。といっても、万円単位ということはなく、最低でも十万円単位でしょう、もちろん、例外はありますが。
そもそも費用差が生じるのは、なぜか。大きな理由として、サービス内容が異なるからです。すべてを出版社に丸投げする、というのであれば、当然、費用は高くなります。しかし、費用の内訳を教えてくれない出版社もあるといいますから、そこは注意すべきです。
自分にとって必要なサービスは何か、によって、費用は変わってくるはずです。これは、通常「オプション」などともいいます。ただ、会社によっては、「デザインは必要ない」と言っても、「それはできません」と回答するところもあります。印刷・製本代、レイアウト代、表紙デザイン代、書店流通費用、編集費用、校正費用…少なくとも、これくらいの項目で見積もりを提示しないところは、かなり利幅をのせているといえます。費用を抑えたいのであれば、やれることは自分でする、というのがいいのですが、なかなかそうもいきません。
結論としていえるのは、もちろん、書籍を制作し、それを販売するとなると、一定の費用はかかります。ただ、提示された金額を鵜呑みにするのではなく、何にいくらかかっているのかを知ることが、費用の差を埋めることにつながります。