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小説の書き方講座②「ストーリーと登場人物を練る!」

■ストーリーのセオリーは理解しておこう!

小説の書き方講座の2回目は、「ストーリーと登場人物を練る!」。まずは、ストーリーからです。

結論からいえば、ある程度のセオリーは理解しておくことが、重要です。いわゆる「起承転結」も、その方法です。あるいは、映画や漫画、ドラマなどでもよく使われるように、冒頭に何かひとつの山場を用意する。そして、何事もないような静かなシーンが続き、一気に大きな山場(谷でもよい)を迎える。これが、いわばクライマックスなのですが、これを乗り越え、締めとして、次なる物語の始まりを予感させるような終わり、となる。

ざっと説明すれば、こうなるのですが、おそらく多くのフィクションには、こういった手法が使われているので、一度、お手元の小説などで分析してみると、物語の作り方が学べると思います。

■ストーリーは、一から作る必要は、なし

短編小説ならまだしも、中編・長編となると、完成イメージが湧かず、途中で断念してしまう人が多いことでしょう。しかし、誰しも、最初からストーリーの100%をイメージして書き始めるわけではありません。念頭にテーマがあって、なんとなく冒頭とクライマックスがイメージとしてあり、その手ごたえがある時点で、書き始めるのではないでしょうか。それでいいと思います。

特に長いものになると、どうしても途中、中だるみが出てしまい、あるいは、アイディアが詰まってしまい、書き続けることが苦しくなります。ですから、生真面目に一から十を書くのではなく、五から書いてもいいし、八から書いてもいい。もちろん、一から書いていくなかで、当初のイメージと違った展開になってもいいでしょう。臨機応変に対応していくことが大切です。

■登場人物は、役割を与えるのではなく、自由に動かす

最近の小説の傾向として、よく見られるのが、登場人物に役割を与えている、ということ。たとえば、Aという人物は寡黙で、不器用、かっこいい、としたら、その対極として、Bは饒舌で、器用、かっこよくはないけど、三枚目、というような登場人物。しかし、これらは、読んでいる側にとって、作為が見え透いているように思えてなりません。別の言葉でいえば、紋切型ということなのでしょう。

もちろん、読者に感情移入させるような登場人物がいればいいのですが、そういった人物を無理してこさえる必要は、はたしてあるのでしょうか。それよりも、作者の意図と反して、登場人物が勝手に動き出す(ここには矛盾があってもいいと思います。矛盾を抱えるのが、人間ですから)、という方が、ストーリーも動きますので、小説の魅力は高まります。なぜなら、読者にとって、登場人物の行動パターンや心理がわかりすぎること、ストーリー展開が読めてしまうことは、退屈なはずですから。

ですので、ストーリー展開のためにも、飽きを防ぐためにも、登場人物は自由に動かしてみるのがいいと思います。

次回は、「登場人物を掘り下げる!」です。