絵本などの色校正は何回取ればいいのか
絵本や写真集、画集などを自費出版するとき、原画などの色に近づけたいと考えることでしょう。
ただ、厳密には原画通りになることは至難の技。なるべくオリジナルに近づけるために色校正を取ります。
では、色校正は何回取ればいいのでしょうか。色校正に関する疑問にお答えしていきます。
■色校正はできれば1度で終えたい
色校正は通常の校正より費用がかかります。
簡単に言えば、1冊分を本番と同じ用紙で作るようなものです。となると、当然単価は高くなりますから費用も高くなる。ページ数によっては下手したら、色校正だけで何十万円もかかってしまいます。
ですので、基本的には色校正は1度で終えたいものです。なるべく制作中に色の補正などを行い、オリジナルに近づけておく。
せっかく色校正をしても、まったく違う色だった。もう1回色校正をしたい。それでは、さらに費用は嵩みます。
笑えない話ですが、何度も色校正をやったせいで、色校正費用が実際にかかる印刷費よりオーバーしてしまったなんてこともありえます。
必ず色校正を取るときは、費用がどれくらいかかるのか、事前にお見積もりを取っておきましょう。
■部分的に色校正を取る
ある程度の色のズレは許容できる。でも、いくつかは許容できない。
そういうこともあるでしょう。その場合は、部分的に色校正を取るとコストが削減できます。
例えば、48ページの絵本を作るとします。4-5ページの見開きの絵だけ、色が気になっている。
この場合、部分的に色校正を取ります。
書籍は通常、8あるいは16の倍数ページで構成されます(サイズによって異なります)。48ページの絵本であれば、16ページの単位が3つ。これを「3折(おり)」といいます。
3折のうち、4-5ページが含まれるのは、最初の1折分。ページで言えば、1-16ページの範囲です。
この1折分だけ色校正を取ればいいのです。そうすれば、全ページ色校正を取るよりコストは削減されます。
以上のように、絵本や写真集、画集制作において、色校正は外せません。しかし、何度もやってしまうとコスト負担が重くのしかかってきます。
必ず見積もりを取り、適切な範囲で色校正を行いましょう。