小説を自費出版するとき、立ち止まってみよう
自作の小説を自費出版したい。
なぜ書籍にするのか、したいのか。一度考えてみるといいでしょう。
書店に置きたいから。お気持ちはわかりますが、取次を通し書店に卸したとしてもせいぜい1冊を棚差しされるのが限度。PRされていない小説が、広く書店に並ぶのにはハードルが高すぎます。
アマゾンで売りたい。この場合はまだハードルが下がるでしょう。部数が少なくて済むからです。アマゾンの場合はKindleもありますから、電子書籍を作るのもいいでしょう。ただ、売りっぱなしでは書店と同じ羽目になります。
■SNSを駆使する
小説に限りませんが、SNSが活発な時代、ダメもとでもいいのでSNSを使いましょう。ツイッター、インスタグラム、note、フェイスブック、これらをリンクさせて使うのがベターです。
ただ、書籍を作ってからSNSを立ち上げても遅い。フォロワーがゼロの状態では誰も見てくれませんから。
SNS上では同じように小説を書いたり、書籍化したりしている人、これから試みる人がいます。そういう人たちと横のつながりを作り、コミュニティを作っておくといいでしょう。
そのためには書籍化する3ヶ月、あるいは半年前から立ち上げておくといいでしょう。
■目的を明確に持つ
小説に限りませんが、なぜ自費出版するのか。明確な目的を持っておくことが大事です。
昨今、自費出版の費用はかなり下がりました。とはいえ、やはり高い買い物です。十万単位、百万単位もありえます。
まだ迷っている。明確な目的がない。そういう方は一度立ち止まってみることをオススメします。
自分の書いた小説をどう発表したらいいのか…。
■ネット系の小説投稿サイトで発表する
多くの人に読んでほしい。とにかく小説を発表したい。
そういう目的であれば、何も書籍化にこだわる必要はないでしょう。
今はネット上で小説投稿サイトがたくさんあります。
・カクヨム(KADOKAWA)
・小説家になろう(ヒナプロジェクト)
・エブリスタ(エブリスタ)
・ステキブンゲイ(ステキコンテンツ)
・アルファポリス(アルファポリス)
・Novel Days(講談社)
・monogatary.com(ソニー・ミュージックエンタテインメント)
・pixiv(ピクシブ)
・ノベルアップ+(ホビージャパン)
・note(note)
いろいろありますが、多くはエンタメ系(特にライトノベル)です。
純文学系の小説を書いている人の場合、やや相性が悪いかもしれません。しかも、多くのサイトは横組みとなりますので、読みにくさはあります。
■公募や文学新人賞に応募する
純文学を志向している方は、公募や文学新人賞に応募してみるのも手です。
地方自治体が開催している賞もありますが、基本的には出版社の文芸誌が主催している賞。
・「文學界新人賞」(「文學界」文藝春秋)
・「新潮新人賞」(「新潮」新潮社)
・「群像新人文学賞」(「群像」講談社)
・「すばる文学賞」(「すばる」集英社)
・「文藝賞」(「文藝」河出書房新社)
主にこの5つの賞ですが、ハードルは相当高い。
小説を自費出版することは、何も悪いことではありません。ただ、明確な目的を持ち、予算に応じた方法を取ることが大事です。
無理したくないならば、小説投稿サイトを使ってみるのも一手だと思います。