用紙の費用も年々上昇、年度明けは要注意
出版業界も例に漏れず、値上げの波に飲まれています。特に年々用紙は値上げが続いています。年度明けは価格見直しの時期ですが、2022年は夏にも値上げが待っています。
もはや用紙の値上げは年中行事です。毎年値上げが続いていました。2022年も4月に値上げがありましたが、7月、8月と値上げが待っているといいます。
活字メインの書籍の場合、中面にはクリームがかった色をした書籍用紙を使います。あまり真っ白な用紙は使いません。目が疲れてしまうから、という理由もあります。
「淡クリーム琥珀」「ラフクリーム琥珀」「クリームキンマリ」「b7シリーズ」といった銘柄が主要ですが、これらも値上げするようです。「okトップコート」「okエルカード」なども該当しているとのこと。
値上げ幅は、現行の15%ほど。なかなかの値上げです。ここ数年の累積でいったら、もはや倍近くの値上げになりつつあるのでは?
用紙の値上げは、どうしても書籍の販売価格の値上げにもつながります。あるいはページ数を減らすか、部数を減らすかして価格を抑える。
こういった値上げはボディブローのように効いてきます。活字メインの書籍の電子化の流れは、現在落ち着きつつあるように実感しています。しかし、こういったことをきっかけに、電子化の流れがまた加速するかもしれません。
もちろん、紙書籍がこの世からなくなることはないでしょう。ない、と期待したいです。ただ、現在に比べ、未来には紙書籍は馴染みのあるものというより、少し贅沢品になっているかもしれない。
そんな気がしないでもありません。