自費出版ポリシー
等身大の自費出版を目指す!
■自費出版の変遷をかんたんに振り返る
「自費出版」「共同出版」という言葉が、世に定着して久しくなります。「本」を「出版」し「流通」させることは、もはや誰にでもできることになりました。まず、この10年超の自費出版の変遷を振り返ってみましょう。
2008年に、自費出版業者最大手だった新風舎が倒産しました。その理由は、書店流通と銘打ちながらも、実際に流通させていなかったという「虚偽」により、クライアントからの訴訟が多発、それにより、信用を失ったからです。この影響により、自費出版そのものが、世間から懐疑的な目を向けられるようになりました。
その一方で、2008年に発売された『B型人間の説明書』(文芸社)がヒットしたことにより、自費出版人気が再燃しました。その後、波はありつつも、自費出版は世に定着しつつあるようです。新潮社や講談社、文藝春秋といった商業出版最大手でさえ、自費出版に注力しています。大手が参入したことにより、自費出版業界の競争が激化。そして、現在においても、それは続いています。
参入企業が増えれば、サービスも多様化します。実際、自費出版は進化し、ニーズも多様化しています。費用面でもサービス面でも、各社様々です。なかでも、大きく変化しつつあるのは、自費出版における販売方法ではないでしょうか。
■アマゾン販売の台頭、電子書籍の苦戦
自費出版で書店流通販売するに当たり、在庫リスクはつきもの。より多くの書店に書籍を置いてもらうために、部数を増やす傾向がありました。しかし、現在、部数を増やしたところで、書店に置かれるということは、ほとんどありません。大手出版社の商業出版でさえ、初版部数は絞っています。ですから、いたずらに部数を増やせばいいということではありません。
一方で、自費出版される方も、正しい情報を仕入れることにより、書店流通販売の高リスクを知るようになりました。そのため、昨今の傾向としては、アマゾンだけでの販売サービスが台頭してきています。アマゾンは窓口が一点だけですから、総部数の検討もしやすく、数十部でも印刷すれば販売できることもあり、人気傾向にあります。実際、在庫リスクはだいぶ減りつつあるでしょう。今後も、販売はしてみたいが、書店流通までは、と尻込みされる方には人気となりそうです。
同様に、電子書籍も台頭すると思われました。在庫リスクはゼロですから。しかし、現状、電子書籍は頭打ちといえるでしょう。その理由は、やはり活字の読みにくさにあるかと思います。マンガなどヴィジュアルメインであればいいのでしょうが、活字の場合は、やはり継続しては読みにくい。スマートフォンが普及したからといって、それで活字を読み続けようとは、なかなかなりません。ましてや、電子書籍リーダーを買おうという人も少ない状態です。
電子書籍に関しては、思いのほか、伸びていないように思います。
■等身大の自費出版とは?
さて、パブリック・ブレインの自費出版のポリシー・方針ですが、「等身大の自費出版」をお客様にご提案しています。それは、「目的を持った自費出版」とも言い換えることができます。
自費出版をお考えのお客様には、最初にどうして自費出版をしたいのか、というお考えがおありのはずです。家族の1人が亡くなったので、その追悼本をつくりたい。ブログをしていて、原稿がたまったので形に残したい。プロになりたいから、出版社に持ち込むための材料にしたい。ビジネスを始めるので名刺代わりにしたい。といった目的です。
しかし、自費出版業者のなかには、無理に販売を勧めてくるところもあります。「この原稿はおもしろいです。ぜひ、販売しましょう」という甘言を用いた営業トークです。あまりに褒められると、人間、冷静さを失います。「販売も考えてみよう」という気にもなってしまいます。ここで、最初の目的に立ち戻ることが大切です。自分は販売するために、本をつくるのではない。そう立ち返ることで、余計なコスト負担することなく、目的に合った自費出版ができます。
自費出版は、人生の中で、何回も経験することではないと思います。たとえ1回限りであるとしたら、いろいろ試してみたい! というお気持ちもわかります。しかし、本づくりにおいて、最も重要なのは、販売でもなく見ためでもなく部数でもありません。内容です。その質を高めることが、何より大切なはずです。費用面では等身大、しかし、内容面ではどのプロにも負けない。そういう本をつくるのが理想的な自費出版だと、パブリック・ブレインでは考えます。